といぷ博士ですぞ!
愛犬の様子がなんだかいつもと違う、食欲がなかったり、元気がなかったり、触ろうとすると嫌がったり、それはもしかすると想像妊娠(偽妊娠)のせいかもしれませんな。
犬の想像妊娠とは、実際には妊娠していないにも関わらず、まるで妊娠をしているかのように犬の身体に様々な変化が見られ、いつもと違う行動をすることを言います。
実は犬の想像妊娠はそれほど珍しいことではなく意外と聞く話で様々な症状が出るんです。
犬の想像妊娠の症状や、飼い主ができることなどをご紹介したいと思います。
犬の想像妊娠とは?
犬が想像妊娠をするのは、発情出血が終わってしばらく経ってから、症状が現れます。
一般的に小型犬では6〜8ヶ月、大型犬では12〜24ヶ月頃に初めての発情期が確認されます。
発情期に雌犬は発情出血が起こりますが、この出血の後、排卵後に卵巣で形成されるホルモンが実際の妊娠期間と同期間(63日間)作用し、黄体ホルモンを分泌します。
この黄体ホルモンこそが妊娠を継続させる作用を持ったホルモンです。
黄体ホルモンの作用のより、妊娠していると錯覚し様々な行動や変化が見られるのが想像妊娠なのです。
犬の想像妊娠の原因と症状
犬の想像妊娠は、雌犬の卵巣から分泌されるホルモンの変化によって起こります。
避妊手術をしていない雌犬は、発情出血や排卵の後に乳腺が発達したり乳汁が出る子もいますが、これも想像妊娠の症状のひとつです。
また、想像妊娠で変化が起こるのは身体だけではありません。
頻繁に穴を掘るような行動を見せることがあります。
これは、子育てをする巣穴を作ろうとする本能です。
他にも、飼い主や家族など親しい人間に攻撃的になることがあります。
抱っこしようとした時や、身体を撫でようとすると唸ることもあります。
また、お気に入りのぬいぐるみをハウスに持ち込み、まるで子育てをしているかのように、大切そうに懐に抱いていることがあります。
さらに、想像妊娠をしている時は食欲の低下や見られます。
これは、ホルモンバランスの影響で、消化器の運動が通常よりも緩やかになることが原因です。
犬の想像妊娠どう対処する?
犬の想像妊娠は、病気や異常行動ではなく、生理現象なので決して変なことではありません。
しかし、ホルモンが多く分泌されることで子宮蓄膿症の原因のひとつになる可能性があります。
犬によっては、何度も想像妊娠を繰り返すので、そのたびにホルモンの異常分泌を繰り返すということはその分、子宮への負担が多くなり、病気の確立が高くなってしまうということです。
通常2か月ほどで自然解消するので、そこまで深刻なものではありませんが、発情のたびに想像妊娠を繰り返してしまう場合や、症状が深刻な場合は対策が必要になります。
犬の想像妊娠は予防できる?
犬の想像妊娠を予防する方法としては、避妊手術を行うことです。
避妊手術を行うことでホルモンの異常分泌がなくなり、想像妊娠を予防できる他、子宮系の病気を予防する効果もあります。
もちろん、想像妊娠に伴う身体や行動の変化もなくなります。
しかし、避妊手術をするということは、一生赤ちゃんを産めない身体になるということです。
大切な愛犬の一生を左右する問題なので、どういう選択にしても飼い主さんが慎重に考え判断する必要があります。
また、避妊手術は全身麻酔をかけて行う手術です。犬の身体にも大きな負担がかかりますし、
手術時期もいつでも良いという訳ではありません。
麻酔や時期についてはかかりつけの獣医師によく相談してみると良いでしょう。
まとめ
犬の想像妊娠についていかがだったでしょうか。
想像妊娠は自然な現象ではあるものの、身体や行動の変化に飼い主さんも犬も戸惑ってしまうことがあるかもしれません。
上手に付き合っていく選択、避妊手術をする選択、どちらが正解でどちらが間違いということではありません。
参考記事 トイプードルの避妊手術のメリットとデメリット。犬に避妊はホントに必要?
飼い主さんと犬にとって一番良い選択をすることが正解なのですな。