といぷ博士ですぞ!
普段なにげなくにおいを嗅いでいる愛犬の鼻を見て、「どんだけにおい嗅いでるの?」
なんて思ったことありませんか?
そのお鼻、人と違ってどれだけ優れているんでしょうか?
犬のつやつやなお鼻。
いっつもふんふんとにおいを嗅いでいますよね。
犬は人間よりもずっと嗅覚が鋭いと聞きますが、実際にはどれくらいのにおいをとらえることができているのでしょうか。
なんと犬には、人の一億倍の嗅覚があるそうです。
もちろん、においの種類によって差はあります。
また、環境や犬の年齢にも影響されますが、刺激臭については特に鋭くにおいを捉えることができようです。
人の嗅覚と犬の嗅覚の違いをお勉強!!
犬の嗅覚と人間の嗅覚の違いは?
そもそも、嗅覚というのはどんな仕組みでにおいを感じ取っているのでしょうか。
まず、外の空気を鼻の穴(外鼻孔・がいびこう)から鼻腔(空洞部)に送ります。
この鼻腔の表面は粘液で覆われていて、外の空気に含まれるにおい物質が粘液に付着します。
このにおい物質が嗅神経を刺激することによって、脳にある「嗅球」と呼ばれる部位でにおいを嗅ぐことができます。
長々説明しましたが、犬と人間の違いはこの「嗅球」と呼ばれる部位なんです。
犬嗅球は人間の4倍の大きさがあるんです!
「4倍?それだけで、人間の1億倍もの嗅覚になるの?」と思いませんか?
単純に「嗅球」だけであれば4倍ですが、脳全体から占める割合を考えてみましょう。
人間は脳の比重に特化して進化した生き物です。
犬の脳よりも人間の脳の方が10倍の大きさがあります。
つまり、犬は人間の1/10の大きさの脳であるにもかかわらず、においを処理するための嗅球が4倍の大きさ何です!
ということは、人間と犬とでは嗅球の大きさだけで40倍もの違いが存在するということになります!
これだけ違いがあれば、嗅覚にも明確な差が生まれるのも納得だね。
犬が他の犬のお尻を嗅ぐ理由は?
人間にとって「お尻」というのは何となく恥ずかしさを感じる部位ですよね。
いきなり他人のお尻を触ったりしたら犯罪にもなりかねません。
でも、そう思っているのは人間の常識です。
犬同士でお尻のにおいを嗅ぐのは挨拶なんです。
犬の肛門には、肛門腺という器官があります。
ここからでるにおいは個体ごとに違います。
それぞれ、人間でいう「名札」や「名刺」のような役割を担っています。
つまり、お尻のにおいを嗅ぐのはお互いを確認しあうための「自己紹介」と言えます。
相手のことをもっとよく知るための、コミュニケーションの一種なんですね。
ただし、気を付けてください。
このお尻のにおいを嗅ぐことであいさつが出来る犬というのは、しっかりと社会化できている犬同士の場合です。
犬によっては、他の犬が怖いと感じる場合や、警戒心が強く他の犬を威嚇してしまうような場合があります。
こういった場合は、初対面の相手とあいさつをするのは難しいです。
あいさつだからと無理ににおいを嗅がせることなく、飼い主が距離を取ってあげるようにしてあげましょう。
散歩中に下を向いてにおいを嗅ぐ理由って?
散歩中、夢中になって地面のにおいを嗅いでいる犬をよく見かけますよね。
飼い主としては散歩をしたいのに全く進めなくて「早く行こうよー」とリードを引っ張ってしまうこともあるのではないでしょうか。
人間には犬が何を嗅ぎ取っているのか、なかなか想像しにくいです。
でも、人間が視覚で自然とモノを見て認識しているように、犬にとっては嗅覚で認識するのが大切な感覚なのだそうです。
始めて訪れた場所で、人間であれば目で見て場所の確認をしますね。
犬であれば、においを嗅いで回ってその場所の確認をしようとするんです。
犬ににおいを嗅がせないというのは、人間でいうと気になるものがあってもそっち見ちゃダメと言われているようなもの。
犬にとって気になるにおいを嗅げないというのは、欲求不満になるだけではなくて、確認ができないことで、不安が募り問題行動につながってしまうこともあります。
犬にとってにおいを嗅ぐというのは大切な行動であるということを理解して、尊重してあげることが大切なんですね。
一方、いつでも、いつまでもにおいを嗅げると、今度はにおいを嗅げないことで落ち着けなくなってしまうこともあるので、加減は必要なので注意してくださいね。
ちなみにワンコの嗅覚訓練にもなるそうです↓
まとめ
犬にとって、嗅覚というのは本当に大切な感覚なんですね。
人間は嗅覚が退化してしまっていますので、においについて犬の感覚を正確に理解することは難しいです。
でも、人間の視覚に置き換えてみるなど、その大切さを理解しようとすることはできます。
愛犬とのよりよい生活のために、愛犬の行動を理解して尊重することも必要ですな!