といぷ博士ですぞ!
犬に牛乳を飲ませているという方もいるようですが、今まで与えていなかったのであれば無理に上げない方がいいかもしれないですぞ。
その理由を見てみることにしますぞ。
捨て犬や迷い犬にミルクを与えるなんて場面、アニメでよくみませんでしたか?
私は「ドラえもん」ののび太くんが子犬にミルクを飲ませる絵が頭に浮かぶのですが、なんとなく潜在的にも「犬に牛乳」というのが刷り込まれているかもしれません。
だから、「ウチのトイプードルちゃんにも牛乳を飲ませて大丈夫!」と思うかもしれませんが、ちょっと待ってください。
トイプードルというか犬に牛乳はあまり良くないんです!
絶対に牛乳がダメというわけではありませんが、あまりよくないことは確かです。
中には「薄めた牛乳ならば…」と考える人もいそうですが、できれば避けるべきなんです。
栄養満点の牛乳ですがどうして避けた方がよいのでしょうか?
この間弟くんが美味しそうに牛乳を飲んでいたから「一口ちょうだい」って近づいたら、ママさんに「ダメ」て怒られちゃった。
どうしてボクは牛乳飲んじゃいけないの?
トイプードルに牛乳がダメとされる理由
トイプードルというか、犬に牛乳を飲ませない方がいいのにはいくつか理由があります。
中でも多いのが次のような症状を起こしやすくなるためです。
下痢になりやすい
犬には牛乳に含まれる成分の乳糖(ラクトース)を分解するためのラクターゼと言われる消化酵素をあまり持っていません。
そのため、本来小腸で分解されるべきラクターゼがそのまま大腸に届き腸内の活動が活発になり、それを消化しきれず下痢や消化不良を起こしやすくなります。
これを乳糖不耐症と言います。
もともと子犬の頃にはラクターゼを持っていたのですが、母乳から離れることによってラクターゼが減少してしまいます。
ですから、ラクターゼが減少していない子犬の頃から牛乳を飲ませているのであれば、牛乳に対する耐性がありますから下痢になりにくいとはいわれています。
しかし、それまで飲ませていなかった成犬になってから飲ませるというのは、乳頭に対しての耐性が減少していますからやはり避けた方がいいでしょう。
太りやすい
牛乳は私たちが思っている以上にカロリーが高いもの。
100mlで57kcalあります。
特に脂肪分は高くなります。
仮に5kgのトイプードルだと1日の摂取カロリー400kcalほどですから、食事に合わせて牛乳も飲ませるとカロリーオーバーしやすいのはわかりますね。
これは肥満の原因となりますし、過度に太りすぎると肺不全や膀胱炎などの疾患、ヘルニアなどの病気にもつながってしまいます。
アレルギーの可能性
トイプードルが牛乳を飲んだからといって必ずアレルギーを起こすとは限りませんが、牛乳のタンパク質である「α1カゼイン」が、アレルゲンとなる可能性を秘めています。
これにより痒みが出たり湿疹が生じると場合があるようです。
牛乳を薄めれば犬にあげても平気?
それならば「薄めた牛乳なら大丈夫?」と言われますが、水で薄めたにしてもお腹に入る脂肪分は変わりませんから、あまり好ましい話ではありません。
というかリスクのあるものをどうしてあげようとするのかがわかりません…
犬用ミルクと牛乳どう違うの?
犬用に調整してあるミルクは、製造過程において乳糖を排除してあります。
そのため乳糖不耐症の子でも飲めるようになっています。
犬や猫の乳は牛乳に比べてたん白質や脂肪の量がより多く、 乳糖などの炭水化物が少ないのが特徴です。 このため、子犬や子猫に母乳の代わりに牛乳を与えると、エネルギー (カロリー) やたん白質が不足して、 健全に成長できない場合があります。子犬や子猫には専用のミルクを与えましょう。
・牛乳の成分:たん白質 26%、脂肪 28%、乳糖 40%、ミネラルなど 6%
・犬の乳の成分:たん白質 33%、脂肪 42%、乳糖 15%、ミネラルなど 10%
ただ、犬用のミルクは中には粗悪なものもあったりするようです。そのため、ホントに安心な犬用ミルクを飲ませるのであれば、せめて原産国が明記されている国産のものを選ぶといいでしょう。
ちなみに犬用のミルクですが、パッケージの表示には「人が飲んではいけません」といった表記がなかったりします。
そのため、人が飲んでも害はありませんが一言でいうと「美味しくない」です…。
よっぽどでない限り人が飲むのはやめておきましょう…飲まないかッ!
愛犬に牛乳飲ませたいのであれば…
とはいえ「栄養のために牛乳を飲ませたい」なんていう飼い主さんもいらっしゃいます。確かに、普通に牛乳を飲んでも大丈夫な犬もいますから、なんとも言えないのが現状のようです。
ただ、よく言われるのが「牛乳をよく飲む」という犬を見るとたいていが成犬になったときには太っているともいわれます。
この辺りを飼い主さんがどのようにとらえるかですが…
もしも、これから愛犬に牛乳を飲ませるのであれば次のようなことに注意するべきでしょう。
- 低脂肪・無脂肪の牛乳を選ぶ
- 牛乳を飲んでも大丈夫か少量から始める
- 飲み物としてではなくトッピングとする
・まずは牛乳を飲ませるのであれば、太りやすいことを考慮に入れて低脂肪や無脂肪のものを選ぶべきでしょう。ベストな選択は国産の犬用ミルクですね。
・続いて、いきなり大量に上げるのではなくまずは少量から試して「下痢をしないか」「体調が悪くなっていないか」など愛犬の状態を経過観察するべきでしょう。
・愛犬の体調に問題なければ、「牛乳を与えても大丈夫」ということになりますが、あくまでも栄養を補給するためという意味で考えるべきでしょう。
水の代わりに牛乳という考え方は避けましょう。
カリカリのドッグフードをあまり食べてくれないなんて時に、牛乳でふやかしてトッピングとするのもいいかもしれません。
実際に愛犬に飲ませて確認するしかないのですが、それで体調を崩すといったリスクがあることを考えると安全性の高いヨーグルトにしておいた方がいいかもしれません。
ただし、牛乳自体は犬にとってよいものではないので無理に与える必要はありません。
ちなみに我が家では、牛乳ではなく夕食後のデザートとしてヨーグルト(プレーンのもの)を与えています。美味しく食べてくれて下痢もしていませんよ!
できる限りリスクは避けてあげるべきですな!
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そのため、下痢などの諸症状が起きないようであれば、「牛乳を飲ませても大丈夫」という獣医の見解もあるようです。
ただ、もともと牛乳を飲んでいない子にこれからわざわざ飲ませる必要はありませんし、ドックフード等でしっかりと必要な栄養が取れていればわざわざ危険を犯す必要もありません
。もしもこれから乳製品を与えたいというのであれば、できればヨーグルトやヤギミルク、犬用の専用ミルクを与えたほうが安心かもしれません。